初陣

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人一人通れるくらいの、お世辞にも大きいとは言い難い穴を抜けると、そこには大きな川が流れていた… 水の透き通った綺麗な川だ…魚も生息していて、かなり状態がいい水だと言うことが良くわかる。 イル「すげー…」 イルは呆気にとられた。 今まで森の中で生活していたイルはこんな広い所に出たのは初めてだった。 少しぼーっと見ていたイルは、川の近くにいたアプトノスと言う草食竜の鳴き声で我に帰った。 いっけね…と心の中で呟き、まずは背中の太刀の柄に手を回しながらアプトノスに近づいた… イル「マズイ食い物ばっかり食ってたら、調子狂うぜっ!」 言い終わると同時に握った柄に更に力を込め、縦に剣を振り下ろした。 ズバッ… アプトノスは衝撃で奥に倒れ込み、痛さでもがいていた。 それを感知したのか、他のアプトノスは川を渡り逃げ始めた。 イルは逃げるアプトノスは無視し、倒れた方のアプトノスに止めをさした。 イル「一匹分で充分だろ…」 イルは仕留めたアプトノスの肉を剥ぎ取り肉焼き機でその肉を焼き始めた… イル「ふんふふっふん♪…」 綺麗な川の流れる丘に、肉の焼ける音とイルの鼻歌が調和した…
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