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翻された刀身の横っ腹を殴るように弾く。
その勢いに負けたタビトは体勢をよろめかせるが、次の瞬間にはラインムートの胸元へ剣を突き出した。
鋭い一撃であったが、ラインムートはその剣先を生身の左腕で掴み抑える。
驚いたように表情を歪めるタビトに対し、ラインムートは険しい瞳を向けた。
「判断と狙いは良い。だが、そんな腕を伸ばしたような刺突じゃあ猫一匹殺せねぇぞ。
人間の躯体ってのは、お前が思っているよりずっと硬いんだ。
刺し貫くつもりならもっと全身を使え。
そして引きはもっと素早く。
今のお前は銃弾を撃ち尽くしたのと同じ状態にあるんだ」
はっと我に返ったタビトは、掴まれた剣を無理やり引き抜くと数歩距離を置いて構える。
ただ待ち構えるように立つラインムートはそれを眺めるだけ。
追撃しないのは、これが勝負ではなく教育だからだ。
まずは武器の扱い方、そして攻め方を徹底的に鍛え上げる。
「はぁっ!!」
気合一閃、タビトは素早い動きで間合いを潰すと、その勢いをそのままに剣を叩き付けた。
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