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「その様子じゃあ、やられたのはお互い様だろ。
まあ……かなり派手に暴れたからな。
俺とお前で、ここの戦力のほとんどは片付けられたんじゃないか?
陽動とはいえ、おかげで魔力が底をついちまった」
あくまでも声を外に漏らさぬよう話し合う二人。
暗闇で分かりにくいが、この至近距離ではお互いの状態が視認できる。
斬り裂かれているのは服だけではない。
戦闘服のあちらこちらからは血がにじんで染みをつくっており、満身創痍は間違いなかった。
それでも二人の顔には、仲間と鉢合わせたことで笑みが浮かんでいた。
「あとはあの二人が無事にやってくれればいいんだけど」
「大丈夫さ。二人とも殺したって死にぁしないって」
「確かにね」
セイファートとウォルフは、小さく肩を震わせるようにして笑い合った。
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