用心棒

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パチリパチリと将棋の駒をさす音が店に響く。 「兄ちゃん一応言っとくけどワシは将棋三段やで」 「はぁそうなんですか…」 「なんやビビらんのか、つまらん」 いくら同じ三段と言ってもアマの三段とプロの三段ではレベルが違いすぎる、ましてや平手打ち(ハンディ無し)では負けようがなかった。 ‐勝負は20分程でついた‐ もちろんこっちの圧勝、相手の地上げ屋の連中は目を丸くしてまるで信じられないと言う表情をしていた。 「さあこれでいいでしょ! 二度とこの店に来ないでね!」 サキはまるで大手柄を取ったかのごとく地上げ屋に言った。 もちろん見てるこっちはヒヤヒヤもんだったが何より勝った安堵感が身を包んだ。
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