プロローグ

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「やめてくれ!!」 「きゃっ!?」 掛け布団をはね除け、起き上がる。 いやな汗が寝間着のシャツに染み込んでいて気持ち悪い。 息が荒く、呼吸がしづらいので深呼吸をし、落ち着かせる。 それにしても、嫌な夢を見た。 久しぶりに見た、あの夢。 “あの日”から今日で丁度10年。 アイツが居なくなってからの約一年間ぐらいは毎日のように魘されていた。 段々と夢は見なくなっていたが、あの時の出来事は忘れない。 いや、忘れてはいけない。 それが俺の戒め。 俺があの時、アイツを……■■を誘わなかったら■■は死ななかった。 「……むぅ……」 女の子特有の声が俺の耳に聞こえたが、多分気のせいだ。 いや、気のせいということにしておこう。 厄介事に巻き込まれるしな。
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