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「そっ・・それじゃあ・・・」田中が席を立ち、成瀬にそう言いながら近寄った。「別に無理しなくていいよ?でかい学校じゃないし、一人で歩いてれば大体分かると思うから」成瀬は田中の事も考えてそう言った。「でも・・・一応、先生に言われた・・・事だし・・・」田中は何かが不安そうにそう答えた。(なるほど・・・先生にもあまり気に入られてないのか。巻き込まれてたくはないが、ここは普通に・・・)
「そうか・・・。それじゃ頼むよ」成瀬も立ち上がり、二人は生徒達の視線を浴びながら教室を出て行った。
校舎は特別広いわけでは無く、田舎の高校なので生徒数もさほど多くはなかった。特に話す事も無く、短時間で校舎案内は終わった。
「ここが最後の保健室です。先生は秋野先生・・・」田中の説明途中にガラッ!っと保健室の扉が開いた。
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