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「ツンデレねぇ…」
「何か言った?」
「いえ、何も…」
放課後となり、既に当たり前となった一緒に下校する真帆さんを見る。
本当に綺麗なんだよな、この人。
男女共に人気があるってのが簡単にわかってしまう。
今だに俺の彼女っていうのが信じられなかったり…。
「…何ジロジロ見てるの?気持ち悪いわよ、冗談抜きで」
このキツイ言葉が無ければな…。
何食べたらそうなるんだよ。少しはバファ○ンを見習え。
勝手に流れようとする涙をせき止めながら、そんな事を思った。
「まだ寒いわね」
「そうですか?」
真帆さんを見ると、特に寒そうには見えないが…。
我慢でもしているのか?
「冷え性なのよ」
「なら手袋をしたらいいじゃないですか」
「手袋って苦手なのよ、チクチクして」
「へぇ~…」
素直に関心していると、段々と真帆さんの機嫌が悪くなっていくのがわかった。
何で?
俺、何かしましたか?
「…………」
そんな事を考えていたため、無防備な俺の足に無慈悲な一撃をくらわした。
「いってぇぇえ!!!?」
あれは靴を履いていようと無茶苦茶痛い。
安全靴すら貫通するんじゃないかという攻撃を受け、俺はしばらく悶絶する。
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