デレないツンデレはツンデレか?

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「噂になってるみたいだな…」 「そうだな。もう一週間くらいか」 「…………」 俺に向けられる好奇の目を無視しながら、いつもの三人で飯を食べていた。 梨久と一樹が口にしたように、俺達の高校にはある噂…というかニュースが一週間前からある。 『あの月ヶ瀬が誰かと付き合い始めた』 と言う話だ。まぁ、その『誰か』は俺なのだが。 で、『誰か』を知った奴らは俺を見に来るから、正直疲れる。 今なら動物園の動物達の気持ちがわかるよ…。 「まぁ、その内慣れるか無くなるだろうさ」 「言いたい奴には言わせておけ」 心の中で動物達に懺悔していると、友人二人は頼もしく言ってくれた。 今もこうして一緒に飯を食ってくれるし、本当にありがたい。 「サンキューな」 つい出てしまったそんな言葉も、何も言わずに受け止めてくれる。 つくづく、良い奴らだと思う。 「で、どんな感じなんだ?先輩って」 妙にしんみりしてしまった雰囲気を消すように、梨久が明るく聞いて来た。 「俺も気になるな、独り身としては」 意地の悪い笑みを浮かべ、一樹も聞いてくる。 「ん~…、そうだな…」 まぁ、言うくらいならいいと思い、最近の出来事を教えた。
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