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〈こちら、特殊部隊第2455号、ミーバ星でございます〉
地球の、通信連絡担当の司令官がそれに応じる。
〈どうした。なにかあったのか〉
〈はい。先ほど、敵機が襲撃に来ないか探していたとき、
偶然一つの星を発見しました。
拡大してみると、
一般の手下の星でも特殊部隊の星でもない、
未登録の星のようなのです〉
〈うむ。では、一般の星に登録しておくことにする〉
〈ちょっと待って下さい。しばらく観察していると、その星の事情がだんだん分かってきましたが、
どうも様子が変なのです〉
〈何が変なのだ〉
〈登録されていないということは、戦争には参加していないはずなのに、
地上には、大都市と数多くの戦闘機があったのです〉
〈かなりの文明が栄えているということか〉
〈はい。しかし、最も異様な点は、そこの住民が、
正視できないほど姿が醜いことです。
この星を発見した二人の部隊の仲間は、
重度の失神を起こしました〉
〈なんだと〉
〈こんな星をこのまま放置しておくのは危険です。
今のうちに破壊しておいた方がいいでしょう。
我々だけで判断するわけにはいかないので、
砲撃の許可をいただきたいと思い、ご連絡したわけで…〉
〈よし。今すぐその星を爆破しろ〉
かくして、その星の砲撃準備が始まった。
念には念をと、ミーバ星最大の威力を誇る爆弾が用意された。
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