イラン人のジャン

1/1
前へ
/31ページ
次へ

イラン人のジャン

これは、中3の時の話。 授業サボって、ツレ達と公園でタムロしてた。 そこに、通りかかったオッサンが、「お前ら、夏休みに暇してるなら、仕事手伝え」って話し掛けられた。 労働基準法的にはダメだろうけど、辛うじてバブリーな頃だったから、日給1万円くれるという話だった。 夏休み開始と共に、バイト開始。 仕事内容は、建物の解体作業や、穴掘り。 いわゆる、土木の仕事。 右も左も分からないまま、トラックに乗せられ、住宅の解体現場へ行った。 あらかた、解体されてて外壁は無く、骨組みくらいしか残ってなかった。 そこに、イラン人のジャンが居た。 カタコトながらも、話は通じる。 俺は、解体し終えた、木材の釘を抜き、トラックの荷台に運ぶ作業をしていた。 その時ジャンが、二階の自分の足元付近の床を、デカいハンマーでバンバン叩き始めた。 へぇ~そうやって壊していくんだぁと、思った矢先、床が「メリッ、メリッ、ピシッ、ドカ~ン!」と音を立てて、ジャンもろとも、床が抜け落ちた。 幸い、ジャンにケガは無かったけど。 ネタだろ?って思うかもしれないけど、ガチで起こった話。 未だに、ツレ達の酒の席で、この話が出る時がある。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加