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「もう…、うるさいな。わかってるって。」
美咲が、煩わしそうに、言っていることを、気にしているのかいないのか、
「やっぱり、お母さん手伝おうか?」
と、言ってくる。
「いいよ。自分で荷物まとめるから…。」
美咲は、相変わらず、母に、背中を向けたまま言った。
「後で、手伝ってって言っても、知りませんよ。」
少し、苛立った母の声を掻き消すように、
「もう、用事はすんだ?だったら、出てってくれないかな?」
美咲は、少しきつい口調で、母に言った。
「わかったわ。」
そう言うと、母は淋しそうに部屋を出て行った。
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