プロローグ

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そして、一番奥、アルバムと、消えかかりそうな、文字で書かれた段ボール。 埃が積もっていることが、月日の長さを、表している。 段ボールを開け、アルバムを開くと、産まれたばかりの私の横で、優しい微笑んでいる、父と母の姿があった。 二人とも、若い。 そして、愛されていたことをあらためて知った。 反抗ばかりで、素直になれなくて、困らせてばかりだったなぁ。 ちゃんと、育ててもらった、お礼をいわないとな。 なんだか、照れ臭くて、恥ずかしくて、ごまかして来ちゃったからな。 そんなことを、思った。
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