10323人が本棚に入れています
本棚に追加
まゆり「完全究極体…?」
ハンス「如何なる破壊的な力、異質な能力、怪異的な魔力を体内に吸収しようと成し得ない力。天に愛された者のみに許される無にする力。長年に渡り私が欲した唯一の属性…『無』」
ダンテ「姉貴な兄貴まで…てめぇにとってはただの実験体だったってことかよ…?」
ハンス「怒りでも湧いたか?バジルもいろいろと面倒なことをしていたようだ。私の手伝いを大人しくしていれば…願いくらい叶えたものを」
ダンテの体が身震いする。
ダンテ「姉貴や兄貴まで巻き込んで…作りたかったのは俺たったひとりか…?そのタメだけに…」
ハンス「バジルにはお前の監視をさせていた。アンナにはお前の育成をさせた。そういうことではふたりに感謝せねばなるまいな」
ダンテ「我慢ならなくなってきた…。何時てめぇに襲い掛かるか分かったもんじゃねぇ…」
ハンス「まったく、野蛮な子に育ったものだな。父さんは悲しいぞダンテ」
まゆり「白々しくダンテの名前を呼ぶなバカ者!貴様などダンテの父親なんかじゃないのだ!」
ハンス「認めざるを得ないだろう。それにしても、愉快に育ったものだ。よもや、『和』属性という新しい極地までも見いだせるとは感無量だな」
ハンスは手にしていた地球の模型を握り潰す。
ハンス「『絶対戦神具』、『魔眼』、『無』そして『和』。魅力的に育ったものだ。なおさら…私の力にしたいと思える」
ダンテ「誰がてめぇなんかの力になるかよ。てめぇは知らないだろうが兄貴は…俺のタメに強くしてくれたんだ…」
ダンテの顔が黒い髑髏の仮面で覆われる。
ダンテ「許さねぇー…。母さんや姉貴や兄貴まで侮辱した…てめぇを絶対に俺は許さねぇー…!」
ハンス「唯一の痛手はあの剣だな。まさか消えてしまうとは非常に残念でならない。私なら心身共に愛する自信があるぞ?」
ダンテ「てめぇに…サクラの何が分かるって言うんだ…!?分かったような口を叩くんじゃねぇ…!」
ハンス「やる気満々だな?良いだろう。私が直々にお前の体を奪うことにするとしよう。亜全能剣…」
ダンテ「複製…」
ハンスの手に光りが集まる。
ダンテの手に光りが集まる。
ハンス「『神皇帝の裂剣』」
ダンテ「『絶離の邪神剣』」
最初のコメントを投稿しよう!