二章 揺らぐ和の国

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  まゆり「何ともまあ…豪華な作りをしている屋敷だな…?どことなく、『裏会』をした所にも似ているな」 ダンテ「そりゃそうだ。別次元に作られた『裏会会』場もこの屋敷も、老衆が創造したんだからな」 ヤマト「大したもんじゃ…。ところで、誰も出迎え無しに、勝手に入り込んで良かったのかのぉ?」 アヤメ「一刻を争ってるんだ。そんな悠長なこと言ってる暇は無いっ」 カスミ「ガキがうるさいな」 ダンテ「まあまあ、そんな邪険にするなって。それにアヤメさんよ、相手はあの老衆様だ。交渉だけで、ツバキを助けられるとは思わないようにな」 アヤメ「どうにかしてくれるから、万屋なんじゃないのか?」 キスケ「言わせておけば…」 ダンテ「こっちは妖怪を連れてきていないんだ。戦力不足で、マトモな戦闘は出来ないと思っていてくれ」 アヤメ「なにさっ。アンタら妖怪や妖精と一体化して力を得る『シンクロ』が出来るはずじゃん。何で連れて来なかったのさっ」 まゆり「ここは異様な結界が張ってあるんだ。人間しか入れん不思議な作りだ…」 キスケ「それはどういう…」 ダンテ「老衆は実に用心深い。だから、自分の敷地内には、自分に害する者の侵入を拒む為に、そういう結界を張ったんだろ」 ヤマト「人間は害さないと言うんか?何とも不思議な輩じゃの」 アヤメ「そんな用心深いような奴が、何で和の国の危機になるようなことを?」 ダンテ「何かしら考えがあるんだろ。老衆がただ何の考えもなく、バカなマネをするわけがない」 まゆり「まったくもって想像が付かんな。本当に、和の国の頭さえ疑わしくなってきたのだ」 ダンテ「そんなこと言ってると、老衆に何されても俺は助けられないからな」 アヤメ「あんな陰湿な者、何を言おうと…」 ダンテ「止めとけって。此処は老衆の体内にも等しいんだからよ」 アヤメ「どういう…」 天井からいきなり階段が現れる。 ヤマト「ぬおっ!?」 カスミ「カラクリ…!?」 キスケ「しかし…何故、ちょうど我らが来た時に…」 ダンテ「言ったろ?此処は老衆の体内だ。思い通りに、カラクリを発動させることだって苦じゃない。話を聞かれていたとしてもおかしくないし、見られているとしても何ら変なことじゃない」 アヤメ「い…陰湿って悪口言っちゃった…!」 ダンテ「まあ、通すってことはそこまで怒ってはいないはずだろ」  
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