二章 揺らぐ和の国

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  アンナ「相変わらずやるわねダンテ…。流石のアタシも息が上がってきちゃったわ…」 ダンテ「そろそろ休憩しないか…?少しばかり俺も疲れた…」 アンナ「それもそうね…。木刀もこれで3本へし折っちゃったわ」 ダンテ「俺の方なんて5本折れたぞ?姉貴、ドンだけ力入れればこうなるんだよ」 アンナ「イヤ、あれでしょ?お互い汗かいた方が何か燃え上がる…」 ダンテ「さあて、サクラ昼飯にでもしようか」 サクラ「はいなのです」 アンナ「ちょっと!またシカト!?ちゃんと、最後まで言わせなさいよ!」 まゆり「アンナよ。お前の気持ち、僕も分かるのだ。こう…互いの汗と汗とが合わさるのがたまらんのだよな」 アンナ「分かってくれるのねまゆり。その内、ダンテと…」 まゆり「うぬ。僕もそれを心から望んでいるのだ」 ゴロウ「あのふたり見た目は良いのに、性格がダンテにゾッコンだからか…」 ホムラ「軽く不気味になりつつあるぞ…」 ミィ「にゃはは…。アンナには助けてもらったけど…性格知った時にはビックリしたにゃ…」 アンナ「……」 まゆり「アンナどうした?」 アンナ「あ…何でもないわ。ちょっと、折っちゃった木刀片付けるわ」 アンナが折れた木刀を持って道場を後にする。 アンナ(ヤバいわね…。いつもなら、こんなに木刀を折らないのに…。力の加減が出来なくなってきてるわ…!このままじゃ…本当に誰かを殺しちゃうかも…) ダンテ「おい姉貴」 アンナ「ダ…ダンテ?どうしたの?いつの間に、壁に寄りかかってたのよ、驚いたわ。何か悪いわね。こんなにたくさん木刀…」 ダンテ「相変わらず嘘付くの下手だよな。そろそろ俺に相談したらどうだ?」 アンナ「な…何のこと…」 ダンテ「鬼の力…使いこなせてねぇんだろ?」 アンナ「…!?いつから…」 ダンテ「1年前のあの戦い…姉貴のボロボロした姿を見た時には既に感じていたさ。それに、シノツカに話していたことも聞いてたしな」 アンナ「フフ…。ヒドいわねダンテは…。そんな前から知ってたなんて…」 ダンテ「なあ、姉貴。何で俺に相談してくれなかったんだ…?言えない理由が…」 アンナ「言えないわよ…。アナタはアタシの弟なんだもん…。それに抜かされてる時点で…まともな相談なんて出来やしないわ…」  
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