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~家庭内事情~
僕はその日…枕に顔を埋め…
声を押し殺して枕を濡らした..
あの頃の僕は..幼かった…
…子供だったんだ..
…大人の話はよく解らなくて…
でも..嫌な空気くらい…
子供の僕にでも解る…
母さんは泣き崩れ…
父さんは…
結局..父さんが出て行った..
幼い僕は父を止めることも
母を慰めることもできなかった..
お互いが納得した結果がコレだという…
残酷ね..
その日から母さんの笑顔は…寂しそうな笑顔へと変わった..
僕は必死だった…
ただ…ただ己を憎んだ..
自分がイケナイ…
自分に足りないモノがあったから…
ずっとそう思って来た..だから必死だった…
母さんの喜ぶ顔が見たくて…
…昔みたいに戻ってほしい..
これが僕の望みだった…
純粋に…ソレだけを願った…
いつの間にか卒園し小学生…
式が終り…
いつもの様に母さんの手伝いをしてた…
ポストに入ってた一枚の手紙…
差出人を見て目を疑った…
そう、、父からの手紙…
部屋に籠って一人で読んだ..
『入学おめでとう!!』
堪えていた涙が…
溢れた..
今でも覚えてる…
それからも母さんの喜ぶ顔が見たくて..
イイ子にしてればあの頃に戻るんじゃないかって…
心の何処かで期待してた…
イイ子になりたい訳じゃない…
ただ褒めてほしくて..
母さんのあの笑顔がみたくて..
また…あの頃に、、
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