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「はい、とーちゃく!」
美月はそう言って高校の敷地内に入って行った。
丁度生徒が一番登校して来る時間帯なので、視界にはたくさんの生徒の姿がはいってくる。
さらに、耳には朝練をしているある部活の掛け声が入ってくる。
俺はその声の発信源を見ないようにして、昇降口に入っていった。……まるで逃げるように
「…………やっぱり諦めきれないよね」
悲しげな表情でそう呟くと、美月も昇降口に入っていった。
その掛け声は二人が校舎に消えた後も、途切れることなく登校してくる生徒達を迎えていた。
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