尋ね人

4/13
1276人が本棚に入れています
本棚に追加
/268ページ
俺はレイに抱きかかえられてその尋ね人の家に向かった。 「その人、名前何ていうんだ?レイ。」 「えーと…八代今日子さん、享年42歳かな。」 女性か… それにしても… 相変わらずいい匂いだなー はあ… 八代今日子の自宅まで約3分の空の旅、力を解放しなくてもレイの優しい匂いに抱かれた俺…うひっ。 …緊張感ねーな。 彼女の住まいは郊外の小さな家だった。 人気のない公園に俺たちは降りた。 「私、様子を見てくるね。」 背中の羽が小さく羽ばたいている… 天使…だよな。 でも誰でも死んだら天使ってわけじゃねーよな… やっぱ… オーディションかっ! そりゃレイなら受かるだろーなー… 「裕太くん?」 俺が妄想にとりつかれている間に、レイはとっとと戻って来ていた。 「はやっ!」
/268ページ

最初のコメントを投稿しよう!