1 帰郷

14/14
前へ
/136ページ
次へ
「じゃあ俺、いったん家に戻って荷物置いてくるわ」 父は床に置かれた荷物を見て、ご苦労さんと笑った。 「今日はもう家でゆっくりしてろ。退院の日は肩を貸してもらうから、その日まで来なくていいぞ」 それに曖昧に笑って、実家への帰路についた。 流れる風景は懐かしく、けれど見慣れない不思議なものだった。
/136ページ

最初のコメントを投稿しよう!

74人が本棚に入れています
本棚に追加