1 帰郷

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だから父の元気な姿しか思い浮かべる事ができず、目前の事実を受け入れられないでいた。 電話口でヒステリックに不安を吐き出す母を何とかなだめ、何日か分の着替えをまとめる。 始発の時間を確認し、アパートを出てからも史朗の頭は不安に包まれ、混乱するばかりだった。
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