-序章-

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「なん…だ!?や、やめっ…!!」 鎖はどんどんと僕を締め付けてくる 「あ゛…ぐ…」 「苦しまないように直ぐに墜としてあげるから…」 そういうとまた白ウサギは指をパチンとならした 今度は僕の座っていた床に真っ黒な穴が空いた 「お、ちる…!ヤダ!僕はまだ死にたくない!!」 「大丈夫、直ぐに墜ちるから…痛くないよ」 「やだ!やだよっ!!助けて!!助けて――――――!!」 僕は鎖に引き寄せられて、真っ黒な穴へと墜ちていった 「…ん…」 「メガサメタンダネ」 「!?」 目を開けると、僕の目の前にはピンクのドレスを着たフランス人形がいた 僕に話しかけてくる (僕は…どうしてしまったんだろう…) 「ヨウコソ」 そんなことを考えていると、そのフランス人形は僕に出迎えの言葉を掛けた 「……ココは…?」 僕が周りを見回しながらそういうと、フランス人形は言った 「ココハニンギョウノセカイダヨ」 「人形の…世界?…さっき白ウサギが言ってた?」 「ソウダヨ、キミハマヨイコンジャッタンダネ」 真っ暗な闇に突如引き込まれた僕はその中で一体のフランス人形に出会った しかもそのフランス人形は今、僕がいるこの場所はさっき白ウサギが言っていた『人形の世界』だという もうめちゃめちゃだ 何がなんだか分からなくなってくる 「キミハ白ウサギニヨッテコノ世界ニ墜トサレタンダヨ」 「墜とされた?」 「ソウダヨ、ダッテ君ハ望ンダデショウ?」 「!」 そうだ 僕はさっき、興味本意で白ウサギの質問に行くと答えた あれ、でも…さっき…? 本当にさっき? 僕はこの世界に墜ちてからは気を失っていたんだった… 今…何時だろう… 「ねぇ、今は何時なの?」 僕はフランス人形に聞いてみる 「……」 フランス人形はその質問に黙り込んだ やはりムダだったのか…  
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