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「にしてもさ、人形の世界ってんだから世界って相当広いよな?」
「…そうね、あらヴァン、もう弱気なの?」
アリスはクスリと笑う
「な、違う!」
「あら、怒っちゃ駄目よ?でもねヴァン、今の発言は弱気にしか聞こえなかったわ」
「う…わ、分かったよ」
僕はしぶしぶ納得した
確かに弱気だったかもしれないから…
アリスはまたクスリと笑うと僕の隣に走って来た
「ゲームのヒントをあげる、ヒントをもっているのは『帽子屋』,『双子』,『ウサギ』,『女王』,『猫』…ああ、他にもいたかも知れないわ」
「それってヒントなのか?」
「ええ、ヒントよ?」
(ヒントになってないような気が…)
僕はそう思いつつも疑問に思っていたことをアリスに尋ねてみた
「…そういえばアリスの“大切なモノ”って何なんだ?」
「フフ、それは秘密よ…考えてねヴァン、この世界の何処かにある私の大切なモノを探す…それがゲームなんだから」
アリスはそう僕の耳でささやいた
僕は不覚にもドキッとしてしまう
アリスはクスクスと笑うと回りにいた人間達と辺りをくるくると回り始めた
「ハハハ、人間ガアリスニ気ニ入ラレタ」
「アリスノオ気ニ入リダ」
「キヲツケナキャ、オイタガ過ギルトアリスニ壊サレチャウヨ」
「人間ガアリスノ大切ナモノヲ探シニ行クヨ」
「アリスノ願イヲ人間ガ叶エルヨ」
「アリスノ願イヲ人間ガ叶エニ行クヨ」
「アリスノゲームニ人間ガ参加スルヨ」
「帰レルカナ?」
「人間ハ元ノ世界ニ帰レルカナ?」
「ゲームハキットアリスノ勝チダヨ」
「ハハハ!」
人形達はくるくると回りながら口々にしゃべっている……………………不気味だ
「アリス」
マリアンヌがアリスに言った
アリスはマリアンヌと僕を交互に見ていう
「行ってらっしゃい、ヴァン…マリアンヌ」
そしてにこりと笑った
「さあヴァン、行きましょうか」
マリアンヌが僕の手を引いた
「あ、ちょっ…!?」
マリアンヌはずんずんと先に進んでいく
僕はマリアンヌに引かれてただこの世界を歩いた
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