たった一人の妹へ 

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その時妹が、小さく小さく聞こえるかどうかの小さな声で、「ありがとう」と言ってたと思う。 本当にそう聞こえたかどうかは分からないが、その時俺はそう聞こえたと思いたい。 そしてある日妹が父の日だからとネクタイをプレゼントをしてくれた。 俺は、なんで父の日にプレゼントなんだよ~って笑って聞いてみたら、妹が 「両親が亡くなって代わりにここまで育ててくれたお兄ちゃんがお父さん代わり」なんだと。 俺はそれを聞いて嬉しかった。両親が亡くなり妹のために何も考えず必死に働いてたから・・・ そういった心から嬉しがる事が無かったから非常に嬉しくてトイレで 妹に気付かれないように声を殺してクゥクゥ泣いた。
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