1 遥か彼方の物語5.5

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逃げたんじゃないよね!?それ、酷いんだけど!!! 私はランプを握って物置部屋へ。 部屋の中にランプを入れると、また何か動いた様な感じがした。ヒッ!何っ!? 「あー!!!」 ルーの悲鳴。な、何、何!!! 「あと、ちょっとだったのにー!ミヤコのせいで逃がしたー!!!」 「何をよ!!!」 私の目の端を、また何かが動いた。 「あっ!」 ルーは、今の何かに反応した様だ。何か…黒かった様な…。 『もしかして、ゴキ…ブリ……とか?』 体がブルっと震えた。私は、自分に向かって飛んで来る様な虫が大っ嫌い!だから…ガに比べれば、ゴキブリは割と平気。…飛ばなければだけど。 「ルー!飛ぶ前にやっつけるんだよ!!!」 いらないお世話かも知れないけど、つい叫んでいた。 「了解ー!」 あれ?返事が来たよ。 私は、ランプをテーブルに置いて、物置部屋の様子に聞き耳立てた。ドキドキ。 ガタ…ガタンッ… 大丈夫かなぁ…と、思った時、ルーが声を上げる。 「ミヤコ、そっち行ったー!」 「ええっ!」 私は、慌ててテーブルに置いてあった方手鍋を手に取った。
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