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ディルは、そのまま手を伸ばす。あ…手招き?
ルーがコクッと頷いた。私は、視線をまた木々に戻す。
すると、光っていた球が所々で弾けて消えた。ちっちゃい花火を見ている様で、これもまた綺麗だった。
『いけね!早く早くミヤコー!』
頭に響く声。はい!?
視線を向けると本当の姿になったルーがいて、突然、私の腕をカプッと…噛んだー!!!
「ちょっと、な…ああぁーー!!!」
痛いと思う暇さえ無く、そのままルーにあっという間に窓から引きずり出されてしまった!
「ギャーー!!!」
そして私は、訳が分からないままにルーの背中に乗せられてしまう。は…何なの…これー!!!
『しっかり掴まってー!』
「え…ええー!!!」
ルーは駆け出した。私は、慌ててルーに掴まる。
顔に雪の粒がバシバシ当たって目が開けられない!寒いっ!!!私は、ルーにしがみ付いていた。
私が混乱している間に、ルーは立ち止まる。ふえぇ…。
震えながら目を開けると、ディルが私を見下ろしていた。
「…何て格好だよ」
…へ?ルーに体ごとベッタリしがみ付いていた私。確かに…。
『恥ずっ!!!』
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