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終わり?目を開けると、辺りは真っ暗になっていて…目の前の木もいつもと同じになっていた。
ディルから少し体を離して周りも見回す。他の木々もだ…。
終わりって…あの光の球の事?持たないって言ってたのは、魔法が…終わっちゃうって事だったんだ。
私は、花火大会が終わった後みたいな寂しい気持ちになった。
「あれで満足か?実物を見た訳じゃないからな…」
ディルにしては、ちょっと弱気な発言にルーが即答。
「勿論です!流石、ご主人様ー!」
「聞いたのは、ルーにじゃないだろう…」
ディルは私を見る。あ、私!
私の為に魔法を使ってくれたのに、心配まで…。
「私、こんなに素敵なの見たの初めて…ありがとう!」
もう一度、ディルの首にギュッと抱き付いた。
「ああ…」
ちょっと照れた様な声。私は嬉しくて、更に体を寄せる。ディルは、私の首筋に顔を埋めた。
…え!?
『キスされた』
て言うか…今、されてる!!!顔がカッと熱くなった。
私が慌てて体を起こすと、ディルの眉が寄る。やっぱり…!
すると、ディルがプッと吹いた。
「顔、真っ赤」
誰のせいよ!!!
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