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ディルの体がズルリとずれる。おかげで、死にそうな重さではなくなったけど、ディルと私の顔と顔が合わさる位置になった。
『うわっ!近い近いっ!!!』
ドクンッ!
心臓が跳ねた!!!あまりの状態に、私は恥ずかしくて、どうにかなりそうだった。
私がこんな事になっているのに、ディルは……ハッキリ言って、凄く眠そう。
ち、ちょっ!今にも眠りそうで…揺れているんだけど!!!
ドサッ!
「ギャッ!おっ重…!!!」
心配した通り、ディルが私に倒れて来て、また私は押し潰された。ディルは私の耳元に顔を埋める。
「…おーきーてぇ!!!」
私がもがきながら叫ぶと、耳元で何だか嫌な呟きが聞こえた。
「…るせーな…その口…塞ぐ」
『その口塞ぐー!?』
ディルはゆっくり頭を上げると、私の顔に顔を寄せて来る。
「ま、待って!起きてるの?口塞ぐって…!?」
「…口で…」
ディルはニヤリと笑う。
「!!!」
ディル…まさか、起きててからかってるの!?
相変わらず、体は動かない。鼻が当たらない様にか、ディルが顔を傾けたのを見た時、必死に最後の抵抗を試みた!
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