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えっ!?スープまで飲んでるって事は…。
私は急いでお鍋を覗いた。
『やられたー!!!』
頭を抱える。軽く半分以上は無くなっていた。こっちだってお鍋にいっぱい作っといたのに!
あんなちっちゃい手でどうやってスープをよそるの…?って言うか、食べ過ぎでしょう!!!
ディルの部屋に何分もいたつもり無いのに…どんだけ早食いなのよ!?
私は、お鍋の蓋を持ったまま、肩を落とす。沢山食べようと思って作った分、かなりガッカリだ…。
ぐるる…
私の可愛くないお腹の音が鳴る。…ため息を吐いた。
「『ぐるる』だって。早く来ないからだろー?」
私のせいにして!ルーの言葉に反省の色は無い。
振り返ると、ルーが足元まで来ていた。背中に器用にスープ皿を乗せている。お皿片付けてくれるのかな?まあ、その位はやって欲しい。
「洗い物は、流しに置いてね」
私が言うと、首をプルプル振った。可愛いー!…じゃなかった。
「違うの?」
コックリ頷く。
「おかわりー!!!」
しっぽをフリフリ。まだ食べる気かっ!!!
「ダーメ。食べ過ぎでしょ!」
ルーの瞳がみるみる潤んだ。
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