~序章~

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しかし、もう遅かった。 レイはシークを無理やり掴み、別れの言葉も交わさず扉に放り込んだ。 ティアも「元気で…」と囁いたあと、赤ん坊のシェイドを扉に入れた。 レイはそれを悔しそうに見ていた。 「約束通り一歩も動かなかったわ…」 ティアは涙が溢れ出るのを堪えながら言った。 「……よかろう…」 尚もニヤニヤし続けるセイヴァー。 その様子を伺いながら、フレイムーン王レイは願った。 大事な戦友、シークよ。 そしてオレの息子、シェイドよ… どうか、オレたちの分まで… 幸せに生きてくれ、と。 そして扉は… 閉じた。
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