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二章:~旅立ち~
~スノヴ村~
村の広場で楽しそうに騒いでる少年がいる
名は『ヴァン・フィニック』
この物語の主人公だ
「じっちゃんそれ本当!?」ヴァンが嬉しそうに聞いている
「あぁ、本当だとも」
「じゃあ、じっちゃんはその七竜見たくないの?」
「そりゃあ見たいさ。でもワシはもう年じゃ」
「じゃあ俺が大人になったらじっちゃんに七竜を見したげるよ!!!」
「そりゃ楽しみだのぅ」
じっちゃんは笑顔で言ったが少し淋しげな顔をしていた…
それから12年後…
ヴァンはじっちゃんとの約束をすっかり忘れ街のギルドで働いている
今はギルドの討伐依頼を受け、この国の南部に位地する密林に来ている
「暑っっっちぃィイ!!!!本当にこんな所にモンスターなんていんのか!?」
そんな事を言ってる内に目的のモンスターの足跡を見つけた
「まだ新しいな…この近くにいるな」
すると後ろから木々が倒れる音が
「ん!?なんだ?」
「ブォォォオ!!!」
「来たな…ブァランゴ!!」
ブァランゴとは超大型の猪である
「ブォォォオ!!!!!」
そう鳴きブァランゴは突進をして来た!!
「遅いっ!!!」
ゴッ!!
鈍い音が密林中に響いた
ヴァンは剣の鞘でブァランゴの頭部を殴った
「どうだ!!!」
その時だった!!!
「ブォオブォオ!」ブァランゴが再度、突進してきた
「何っ!!?」
バキッ!
着ていた鎧にヒビが入った
「ってぇぇえ!!」
ヴァンは腹部を抑え悶えていた…
するとまたブァランゴの突進が襲いかかって来た!!
「二度も喰らうか!!!」
そう言うとヴァンは懐から、銃を取り、構えた
「喰らえ!!」
ドンッ!
ドンッ!
ドンッ!
ドンッ!
ヴァンは四発の弾をブァランゴに撃った
「ブォオ!」
「まだまだぁ!!!!」
ヴァンは剣を鞘から抜き、
ブァランゴ目掛けて走り出した
「喰らえ!!」
ザシュ
グサッ
スパッ
「トドメぇ!!!!」
グシャッッ!!!!
肉が斬れる音がした
ブシュュウゥゥ!!!!!!!!
血が噴水のようにブァランゴの頭部から吹き出している
「討伐成功♪よし、ギルドに帰ろう…こんなクソ暑い所にいたら、こっちがくたばりそうだぜ」
ヴァンは帰りの馬車との合流地点まで歩いていた
「眠てぇ~」
そんな事を言ってる時だった
「ん?なんだあの黒い竜?」
空には黒い竜が飛んでいた
「あんな竜見た事ないぞ?」
そして、黒い竜はヴァンが行く方と同じ方角へと飛んで行った
「あの竜…俺と一緒の方角に飛んで行った?」
「まぁいっか!」
ヴァンは馬車との合流地点に着いた
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