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シャワーで少し汗ばんだ身体を冷ますように下着だけの恰好で部屋へと戻る。
毛布の脇に置いたままになっていたタバコに手を伸ばし少なくなった中身から1本を取り出し火を点けた。
フウッっと煙を吐き出すと携帯電話がピカピカと光っていた事に気が付いた。
おもむろに携帯を開くと着信が1件。
こんな夜中にと少し怪訝に思ったが俺は着信主へとダイヤルボタンを押した。
プルルルルと電車音がなり2コールしたところで相手が出た。
「もしもし、こんな時間にどうした?」
俺は少し不機嫌そうな声で相手に尋ねた。
しかし聞こえて来たのは予想外の声。
『あんた、先沼礼二かい?』
聞き覚えの無い声。
かけた電話の主はユウヤのはずだ。
しかし聞こえてくるのは少年のようなハスキーな声でユウヤの声とは全く違う声だった。
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