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彼の息が整うのを待つように俺は再びタバコをくわえる。
2度、紫煙を吐き出すと少年が口を開いた。
「すいません。遅くなりました」
そう言うとペコペコと焦ったような顔で頭を下げる。
少年の名前はユウヤ、俺の1つ下で俺が街を離れるまで可愛がっていた奴だ。
「別に構わん、こっちこそ急に呼び出してすまんかったな」
俺がそう返してやるとユウヤは表情を一転させ明るい表情を見せた。
「それで、今日は一体何の用ですか?レイジさん」
「あぁ、ちょっと気になる事があってな」
そう返事をして短くなったタバコを指で弾く。
「立ち話もなんだ、お茶でも飲むか?」
「いいっすね」
そして俺は弾いたタバコを踏み火を消しながら新しいタバコに火を点けた。
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