1人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は再び立ち上がりカウンターの中に居た老婆へと声を掛けた。
「ホット2つ」
その声に反応した老婆は背が縮み俺の胸程あるカウンターから辛うじて頭が見えるくらい。
ほとんどが白くなっている髪の毛はいつも綺麗に整えられている。
一見すればどこかの金持ちのお婆様かと思わせる。
「あぁ、レイジかい。
久しぶりだね」
老人らしい優しい瞳にそれとは反して老人らしからぬはっきりとした喋り口調。
「おぉ、色々あってな……。
ホット2つ。早めに頼むわ」
そう老婆へ返してカウンターに置いてある水を持って席へ帰る。
「ちょっと時間掛かるけど此処のコーヒーはうまいんだ」
そう言いながら席へ座り持って来た水をユウヤの前に置いてやる。
最初のコメントを投稿しよう!