赤い月が昇る

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シュッ 制服の紐タイを外されて ついでにボタンも外されて… それでも私はこの状況がまだ把握できないまま……… 首に彼のくちびるが触れた時にはやっと状況が見えてきたが、時すでに遅し 私の体は石のように固くなって自分の意思では思いどうりに働かない 唯一動かせる目だけをキョロキョロさせる がしかし、突如首に走った痛みに目を閉じた え?何これ…… 何? 痛い…… 首筋から何かが抜けていく感覚 ドロッとした生暖かいものが私の首筋から垂れた え?これって……血? あまり生物の授業で習わなかったが、首で脈拍を図ることもあるわけだから、きっと大切な血管があるはずだ ビクッ 私は体から抜き取られていく自分の血液の感覚に身震いして体を震わせた すると彼は私を強く抱きしめて、離さないと言うように力をかけてきた 薄目を開けて見るも、次第に暗くなっていくため何も見えない あれ? 人間はどれくらいの血を流したら死に至るんだっけ…… プツン ここで私はショートした
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