優しい月

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遠くで音が鳴ってる気がする・・・・。 携帯が・・・鳴って・・・・・・・・る!? 俺は、急いで携帯をとった。 『やっと起きたか! バカ息子!!』 ・・・朝からいきなり怒鳴られた。 「・・・おはよう、母ちゃん。」 俺はとりあえず挨拶をした。 『おはようさん、バカ息子。ちゃんと起きてっかぁ?』 「・・・起きてます。」 『よし! じゃあ、今日も一日頑張れよ! 以上! じゃあな!』 ガチャン ・・・いつものことながら・・・母ちゃんは元気だな。 「さてと・・・起きて朝飯作らなきゃな。」 俺はとりあえず、台所に向かった。 「ふむ。今日は・・・・パンとスクランブルエッグと・・・」 朝のメニューを決めながら調理を始めた。 俺の家は、父ちゃんが単身赴任・・・・もとい夫婦赴任している。 俺は一人、この家に残った。 別に置き去りにされたわけではない。 自分の意志で残ったのだ。 高校に入学してから、一人で暮らしている。 元々両親が家にいることが少なかったから一人になっても生活リズムは変わらないのだけど。 「よし! 完成!!」 朝ご飯の準備が終了と同時に、 ピンポーン 「開いてるよ! しょうみネエ!」 俺はいつも通り玄関に向かった。
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