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「おはようございます。輝矢くん。」
私は玄関で出迎えてくれた輝矢くんに挨拶をしました。
「おはよう。しょうみネエ。」
ニッコリと笑って挨拶を返してくれました。
「ほら、しょうみネエ。朝飯出来てるから早く入りなよ!」
朝、輝矢くんのお家に来て、一緒に朝ご飯を食べてから学校に行く。
これが私たちのいつも通りの朝です。
輝矢くんがいつも朝ご飯を作ってくれるので、私は輝矢くんのお弁当を作っています。
輝矢くんは高校三年生です。
私は、大学生です。
今年やっと二年生になりました。
三年も留年しちゃいました。
理由は・・・立ち直るのにそれだけかかったからです。
「しょうみネエ…すまねぇ! 今日はちょっと寝坊しちゃったからあまり凝ったものが作れなかった。」
そう言って輝矢くんはテーブルに皿を並べています。
「輝矢くんが作るものは何でもおいしいです。」
私は輝矢くんを見て微笑みました。
「いや…まあ・・その・・・あ、ありがとう。」
輝矢くんは何だか顔が赤かったです。
「輝矢くん。風邪ですか? 顔が赤いわよ?」
私はすぐに立ち上がって輝矢くんに近づきました。
そして、輝矢くんのおでこに手を伸ばしました。
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