優しい月

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俺の親は、俺のことはかなりほったらかしというか自由奔放にしてくれるが、しょうみネエのことは過保護なくらい心配している。 正直、俺はその方がいいと思っている。 「輝矢くん! そろそろ出ないと遅刻しちゃいます。」 「おっと!? ヤバい!」 俺としょうみネエは急いで玄関に向かう。 「輝矢くん、ネクタイ曲がってますよ。」 そう言って、しょうみネエがネクタイの位置をなおしてくれる。 ・・・・端から見たら ・・・新婚さんみたいかな あはは。 「?」 しょうみネエが不思議そうな顔をして、俺を見ていた。 「あ、ありがとうございます! さ、さて! 今日もゲンキに学校へGOだぜぇ!!」 「うん! GO GOです!」 朝から妙なテンションの二人は、学校へと向かうのでありましたマル 駅前まで二人で歩きだす。 俺の高校はすぐ近くなのでこのまま徒歩だが、しょうみネエは電車に乗っていく。 「じゃあ、また夕方な。ちゃんと待っててくれよ。」 「はい。いってらっしゃい、輝矢くん!」 しょうみネエはニコニコと笑って手を振っていた。 「あ、ああ。い、いってきます。」 いつも、俺が見えなくなるまで手を振っている。 ・・・正直、恥ずかしいです。
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