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僕は何に対しても自信がなかった。
やることなすことうまくいかないし、褒められることもなかった。
周りのみんなにバカにされるくらい頭も悪いし、運動神経も最悪だった。
みんなにイジメられて、いつも泣いてお家に帰ってた。
お家に帰っても、お父さんもお母さんも仕事でいない。
誰も僕の気持ちをわかってくれない。
寂しい。
悔しい。
悲しい。
僕は・・・居ちゃいけないのかな。
悪い方にばかり頭が働く。
「輝矢くん。どうしたの?」
玄関の前で1人で泣いていたら後ろから声をかけられた。
優しい声・・・。
僕は振り向かずに今考えてることを言った。
「ぼ、ぼくは・・・いらないヒトなんだよね? あたまも、わ、わるいし、うん、うんどうも、ダメだし、みんなに、めいわくかけるし、い、いらないんだよね?」
僕はない頭を使って考えて、自分は必要のない人間だと聞いてみた。
「そんなことないよ!」
そう言って、僕の背後から両肩に手を乗せてきた。
僕は、びっくりして体が揺れた。
その様子に気付いて、僕の頭を優しく撫でてくれた。
「そんなことないよ・・・必要じゃない人なんていないわ。」
僕は頭を撫でてくれる人・・・照美お姉さんの方に顔を向けた。
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