優しい月

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昼休みも終わり、午後の授業が始まった。 勇次は「じゃ、俺アルバイトに行くから帰るわ!」と言っていなくなった。 てか、勇次は授業を一つも受けないで帰ったが、何しに学校に来たのだろうか? そして、あっという間に放課後になりました。 俺は急いで帰る支度をして教室を出た。 「水無月!」 校門を出ようとしたときに、誰からか呼び止められた。 「麻神さん? どうした?」 「あ、いや、今から部室に向かおうとしたら水無月が走ってたから、ど、どうしたのかと・・・。」 剣道着姿の麻神さんだった。 「今日は約束をしていてね。」 「そ、そうか。もし時間があれば後輩達の指導を手伝ってもらおうかと思ってね。いや、すまない。足止めしてしまったな・・・。」 「今日は申し訳ないけど・・・じゃあ、明日行くよ! 俺ごときで役にたつか解らんけど。」 麻神さんは本当に申し訳なさそうにしていた。 「ほ、本当か!? じゃあ・・・お願いします。助かる。水無月は有段者だからとても助かる! じゃあまた明日よろしくお願いする。」 「おう! じゃあまた明日な! 麻神さん、頑張ってね!」 俺はニッコリと笑って、その場を後にした。 麻神さんの顔は真っ赤に染まっていた。
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