prologue:輝けるはず

3/7
前へ
/40ページ
次へ
照美お姉さんは、僕の家の隣に住んでいる人だ。 僕のお家は、両親共働きだからよく見に来てくれる。 僕はいつも一人で居るから、毎日お家に来てくれる。 僕は小学2年生。 照美お姉さんは中学1年生。 とてもやさしく、世話好きで、いつも僕の相手をしてくれる。 だから僕はしょうみ姉ちゃんと呼んでいる。 こうやって、玄関先で泣いているのはいつものことだ。 それでも毎回しょうみ姉ちゃんは励ましてくれる。 「輝矢くんは優しくて、強い子だと思うよ。」 しばらく、優しく僕の頭を撫でて黙ってそばにいたしょうみ姉ちゃんが、ぽつりと呟いた。 「ぼく、やさしいの? つよいの? なんで?」 僕はそう言ってしょうみ姉ちゃんを見た。 すると、しょうみ姉ちゃんはにっこりと微笑んで、 「だって、いつも私の側にいてくれるでしょ?」 僕の頭の中にハテナマークが浮かんできた。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加