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僕は見事に真下にいたグロい植物の上に俯せで着地した。
体格差はかなり違いがあるとしても、突然上から落下してきた僕を受けたせいで植物は悲痛な鳴き声を上げてべたり、と床に突っ伏した。
泣き声を上げたいのは僕の方ですよ…
「ローズちゃん!?」
この植物の名前なのか、隣にいた金髪の少年が僕の下でピクピク痙攣している植物に駆け寄った。
「うぅ…いたた…あ…ハティさん!」
ぐわんぐわんと揺れる頭をおさえながら、僕はむくっと起き上がった。
そしてすぐさまハティさんの姿を確認する。
僕がローズちゃんにダメージを与えた事でハティさんを捕えていた蔓が解けたらしい。
ほっとしたのもつかの間。
蔓に解放されたハティさんが、ニヤリ、と不敵に笑みを浮かべた。
「よくやったマミー。」
「え?」
いや、褒めてくれたのは嬉しいんですけど、え?掌を前に掲げてって…早いですよハティさん…!僕を巻き込む気ですか!?
『我・求めるは火龍の息吹。レッドブラスト!』
ドコォォォ!!
大きな爆音と共に視界は炎に包まれた。
今のは攻撃魔法『レッドブラスト。』対象者を体内から爆破させるという、よく考えればけっこうグロい魔法だ。
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