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「いったァァ!!!そんなハズありませんよ!砂糖の量減らしたんですから!!」
「じゃあクリームに何グラム入れたんだ。」
「100ぐら……」
「入れすぎなんだよカス!!」
「ぶっ!?」
ゴスッとハティさんは僕に右ストレートを喰らわせた。
「まったく。少しは加減を知れ。」
とか言いつつ残さずケーキを食べ切るハティさん。
なんだかんだ言って気に入っているのか、それとももったいないと思って食べているだけなのか。
相変わらず読めない。
「これ以上砂糖減らしたら甘くなくなっちゃうじゃないですか~。50グラムも減らしたのに…」
ボソボソ言いながら僕は自分のぶんのケーキを食べる。
う~ん…甘さ控えめですね。
「お前の味覚はイかれてる。いったいどこの世界に珈琲に角砂糖5個も入れる奴がいる?そんなのは珈琲じゃない。ただの砂糖水だ。」
「ブラック無党で飲めるのもおかしいです!!それに角砂糖5個だけじゃありませんよ。ミルクも入れます!」
「何…?死体の分際で私をおかしい扱いか?偉くなったなマミー。」
バキバキと指を鳴らしてハティさんは引き攣った笑みを浮かべて言う。
自分は僕の事イかれてるって言ったのに!!
「ヒィィィ!!ごめんなさいごめんなさい!今のは言葉のアヤで…」
僕がブンブンと首を横に振って後ずさりをしたその時、
「ハ・テ・ィちゃぁ~ん!ひっさしぶりだなぁオイ!!」
「っ!?」
「!」
突如、酷く騒がしい声と共に何かがハティさんに抱き着いてきた。
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