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「よし!決めた!!」
何を。
ツッコむ前に劉崋さんはギラッとした目で僕を見た。
「楼嵐が帰ってくるまで君にうちの家事全般やってもらう!!」
『はぁ?』
いきなり宣言する劉崋さんに、僕とハティさんは同時に呆れた声を上げた。
「ホントは楼嵐が帰ってくるまでここにおいてもらおうかと思ったけどハティちゃんの事だからどーせおいてくれないだろ?だーかーら!マミーちゃんに俺んちで家事全般やってもらう!!」
な、なんて身勝手かつ厚かましい人…!
「嫌ですよ僕は!!僕はここ以外掃除しませんしハティさん以外に食事も作りませんー!!!」
「楼嵐が帰ってくるまでマミーちゃん貸してくれたらデル●ンテトマトジュース三ヶ月分……」
「何っ!?三ヶ月!?」
「聞けよ!!」
僕の嘆きは見事に無視され、劉崋さんはとんでもない事をハティさんに耳打ちする。
「ダメですよね!?ハティさん!ハティさんろくに卵も割れませんもんね!?掃除するにも散らかしちゃいますもんね!?」
まさかトマトジュースなんかに動かされないだろうとは思っていても、一応僕はハティさんにしがみついて確認する。
「黙れ。死人。死臭がうつる。」
「僕は保存状態がいいからそんなもの放ってません!!」
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