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マミーSide
劉崋さんに連れて来られたのはかなり豪華なマンションの一室だった。
ドアなんてオートロックですよオートロック!!
初めて見ましたよ!
なんて、はしゃぐ気力も今の僕には無く、呆然と劉崋さんの部屋の前で立ち尽くした。
「ここ、ここ~。どーぞ入って~v」
カードキーで部屋の鍵を開け、劉崋さんは僕を案内した。
あんまりハッキリしない意識の中僕は部屋に入る。
まだショックから立ち直れていません。
しかし、部屋に入った瞬間それも吹っ飛んだ。
「………汚っ!」
部屋に入って一番最初に思ったことがそのまま台詞になった。
僕が案内されたその部屋は、本当にこの豪華なマンションの一室なのか疑わしくなるほど汚かった。
ゴミはそこら辺に散乱しているし、大量の酒の瓶やビール缶は中身を零して倒れていたりしている。
キッチンはカオスだった。食器類が流し台に山のように重ねられていて異臭を放っている。一体何日放置したんだか。考えたくもないです。
「これでもさ~片付けようとしたんだよね。でも片付けても片付けても綺麗になんなくてー」
「うそつけ!片付けようと思ったんならゴミくらい棄ててくださいよ!」
「いや、俺ゴミの回収日知らないし。」
「最悪ッッ!!」
これじゃ足の踏み場も無い!
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