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あ~あ、志保とはサヨナラだな。
こういう質問の先に待ってるのって……ほとんどアレだもん。
「居ないよ?」
正しくは『作らない』だけど。
「こんなイケメンなのにね~っ」
そりゃどうも。良く言われる。
「そっかあ」と志保が小さく呟き、数秒沈黙が流れたから、完全に志保とは終わりだと悟った。
「じゃあさ、私と付き合わない?」
はい終わった。完全に終わった。
「志保、金」
『亮』を封印して、本性の暗い声で言うと、志保は驚きを隠せないでいた。
「ど、どしたの亮くん?」
「だから、金。その為だけにヤりに来てんだから、早く金よこせ」
俺の台詞に、志保がキレることは承知の上。恋愛感情を抱く援交相手なんざ要らねぇ。さっさとキレて、どっか行け。
志保はベッドから出て、服を荒々しく着た。そして財布から万札十枚程取り出して、バンっと机に叩きつけると。
「じゃあなクソガキ!!テメー絶対ろくな死に方しねーからな!!」
そう暴言を吐くや否や、志保は荒々しく部屋を出ていった。
服を着て俺はいつもより多い万札を持って、部屋を出ていった。
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