プロローグ 白雪の約束

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今年の初の白雪が舞い始める頃。 とある都内の病院。その一室で二人の少年少女が約束を交わした。 「約束……してください」 少女が震える声で問う。既に頬は涙で濡れてしまっている。 「ああ、約束だ」 少年が答える。この少年はまだ涙を堪えている。 「絶対、絶対ですよ!!」 念を押す少女。それは少女が悲しい人生を歩んできたことが原因であることを、少年は知っている。 「絶対だ!約束する!!」 力強く答える少年の味わってきた苦しみを、少女は知っている。 そこらの男が交わす【約束】とは重みが違う。信じられると心が教えてくれる。 二人の交わした【約束】は、あまりに儚く脆いものだった。 これはこの少年少女 廣瀬春馬 白石小雪 この二人の純愛物語である。
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