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「かわええ顔なんてしてへんよ」
ほんまに。
「お前は無自覚やから困るわ…」
そう呟いた黒田はほんまに困った顔して運転しとっだ。
俺、無自覚なん?
「それより黒田、この道…」
「あー、俺の部屋行くから」
え!?
「ドライブは?」
「ドライブはまた今度な。それより小渕のその無自覚さどうにかせんとあかんやろ?」
黒田の笑顔が黒い。
ヤバい、俺は咄嗟に思った。
「今ヤバい、て思ったやろ、顔に出てんで?」
そう言うてまた笑った黒田。
もしかしたら今日一番の笑顔かもしれへん…。
俺の背中を嫌な汗が伝う。
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