第一章 静かなる夜

1/12
139人が本棚に入れています
本棚に追加
/60ページ

第一章 静かなる夜

━深夜3時… 少女は空腹のあまり目を覚ます。 「…食料を調達してこようかしら…」 寝起きの重い上半身を起こし窓を眺める。 今日は月が出ていない。 それだけで少女はもう憂鬱だった。 月の光には妖怪の力になる魔力が含まれている。 月光浴するだけでも安らげるのに、それさえないからだ。 「…憂鬱だわ…」 溜め息をつくと床に足を降ろし、裸足でひたひたと歩くと扉を開け、廊下に出る。 自然と足が動く。 暫く歩くとある場所の扉の前で足を止める。 .
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!