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第一章 静かなる夜
━深夜3時…
少女は空腹のあまり目を覚ます。
「…食料を調達してこようかしら…」
寝起きの重い上半身を起こし窓を眺める。
今日は月が出ていない。
それだけで少女はもう憂鬱だった。
月の光には妖怪の力になる魔力が含まれている。
月光浴するだけでも安らげるのに、それさえないからだ。
「…憂鬱だわ…」
溜め息をつくと床に足を降ろし、裸足でひたひたと歩くと扉を開け、廊下に出る。
自然と足が動く。
暫く歩くとある場所の扉の前で足を止める。
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