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コードが手を差し出した先にある、先ほどの「それ」とは……。
「超・豪華客船?」
カインがやんわり察した。
「大したことないよ」
「あるよー、絶対」
船の中を全部見て回るのに数時間はかかりそうな大きさである。
「勉強道具ないよー」
「だから!休日をプレゼントだよ」
「むしろツケが正月に持ち越され……ま、いっか」
ここに来るまで自転車で5時間かかった。
大晦日まで約1週間帰ってこれないとだけ説明を受け、各家庭にはコードがそれを電話で伝えた。
「でもさー、コードのお父さんが許すの?」
コードの父親が堅い資産家であることは周知の事実。
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