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「別れて、ほしいんだ」
「・・・・ンで・・、何でだよ!!」
「・・・・・ごめん」
「理由をッ!理由を言えよ!!」
「お前さ、俺より・・仕事なんだろ・・・?」
「・・・・・ッ!」
たしかに、俺は最近仕事ばかりだった
ロクにこいつにかまってやっていなかった
仕事とはホストの事で俺の働いてる店は俺が働きもしないで荒れているときに「うちへ来い」と声をかけてくれた恩のある店だ
そこの店長と銀時はどちらも同じくらい大切な存在で・・・
たしかに今まで銀時より仕事を優先していた
だが理由はそれだけか?
「お前がッ!銀時がそう言うなら!俺は今すぐ仕事をやめていい!!」
「ッ・・・!」
「だから、・・別れるなんて言うんじゃねぇ!!」
「・・・・それだけじゃ、ない」
「何だよ!お前の言うとこ、全部直すから!!だから・・・ッ」
自然と言葉に力が入りすぎ息が荒くなってくる
「・・・・女、いるでしょ?」
「は!?」
「・・・何回か、見てるんだ、高杉が、女と会ってるとこ」
「女なんていねぇ!!俺には銀時、テメーだけだ!」
「嘘つきッ!見たんだよ!?お前が女と、ホテル街歩いてるの!」ホテル街?・・・そういえば、お偉いさんの娘と一発ヤったことがあるな
「違ぇ!アレは・・・!お偉いさんとこの娘で!店にも結構影響あって!!俺に惚れてるっていわれて、俺は相手が居るっつったけど・・・、一発ヤったら諦めるって言われて、店に1億貢ぐって・・仕方なく・・・」
バシッ
頬に乾いた痛みが走る
「最ッ低・・・」
「テメ!何すん・・・ッ」
銀時の方を見ると、銀時は瞳に涙をためていた
「言い訳なんてッ、男らしくない・・よ・・・、結局は、ヤったんでしょ?」
「・・・・ッ」
「店と金のために・・ッ」
「悪かっ、た・・・・」
「・・・・・」
「本当に、すまないと思ってる」
俺は謝る事しかできなかった
「もう、いい・・・」
「?」
「もういい!もうッ、俺の前から消えて!!」
そう言い銀時は俺の前から走り去っていった
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